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9月22日下村兼史写真展

9月22日、午後から有楽町で開催されていた下村兼史写真展を見学してきた
下村兼史は僕が鳥を見始めた頃には、すでに伝説的な人物となっていて、詳しくは知らなかった
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今回の写真展は山科鳥類研究所の主催で、この企画は2年前から内々にS先輩からお聞きしていて楽しみにしていた
佐賀の大富豪の家に生まれた下村兼史、その生涯はすべて野鳥との関わりの中だった事を知った
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とても一般受けする内容ではないので、入場者は知れたものだろうと思ったら、次から次に人が入ってくる
会場係として現地にいらしたS先輩とゆっくり話す事もままならないという盛況ぶり
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これが日本で初めて撮影されたカワセミの写真
撮影場所は佐賀の自宅敷地内の池だった

カメラはガラス乾板だ、まだフィルムも使用されていないのだ!
焦点をあらかじめ合わせたカメラを近くにセットしておいて、遠くからシャッターレバーにつけた紐を引っ張る

今の感覚では何とも原始的な方法での撮影
信じがたい事にそのシャッター速度は、何と1/5秒だったそうだ、よく止ったものだ、当日は無風だったに違いない
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ルリカケス
ルリカケスの撮影に奄美大島を訪れた下村兼史、島での撮影枚数はたったの2枚だったという、その内の1枚がこれ
現在の何でもかんでも高速連写、1羽の鳥を1000コマ以上撮影したなどという世界とは異次元の話

僕は他人と横並びで鳥の撮影するという事を基本行わない、まあそれほど写真撮影に軸足を置いていないしね
たまに、そんなシチュエーションになると、ここシャッター切るタイミングでないでしょという場面で、
隣で機関銃ような連写音を聞かされると、実に興醒めでウンザリしてしまう

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人生の後半は映画撮影に没頭した下村兼史
「或日の干潟」は、日本映画史上に残る不滅の金字塔となった
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下村兼史が鹿児島県出水市荒崎で使用したブラインド
この中からツルやナベコウを撮影した、僕がこの地を初めて訪れる30年ほど前の事だ
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下村兼史と関わった人々の紹介のコーナーに松山資郎先生のお名前があった

僕が学生時代にアルバイト調査員として、出入りしていた山科鳥類研究所の研究室に、先生は嘱託で勤務されていた
当時、岩手の早池峰山に知人と登った僕は、ノゴマのヒナと♀親を見て驚いた、本州での繁殖は知られていなかった

そんな話をすると松山先生は
「早池峰山ですか、あそこに昔ライチョウがいるという話があって、農林省の技官時代に調査に行きました」
「昔はひどい僻地で、宿舎のトイレは小川に板2枚を差し渡しただけで、壁も何も有りませんでしたよ」
「結局ライチョウの情報は間違いでした」
早池峰に関していろいろなお話しをうかがった事を懐かしく思い出した
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自然を尊重する心、それが途切れる瞬間が無いだろうか?自問自答をしてみる
野鳥を始め自然を撮影する人間は、常に胆に銘じなければならない事を改めて教えられた




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秋のお彼岸3連休に近所で鷹隼5種と出会う

秋の彼岸の三連休、初日となった9月22日、風邪をひいてしまい、珍しく午前中は自宅でおとなしくしていた
午後から有楽町へ出かけた、開催中の下村兼史写真展を見るため、僕にとって大変有意義な催しだった

この写真展の事は後日記すとして、駅へ向かう途中で小畔川を渡る橋の上からミサゴを見つけた
東上線の鉄橋近くで空から魚を狙っている、双眼鏡なしでもはっきりミサゴと識別ができた
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威嚇しながら飛ぶチョウゲンボウ
鐘撞堂山から帰った9/23の午後、昼寝した後小畔川に散歩に出た
先週カラスとチョウゲンボウが争っていた塔に差し掛かると、またまたチョウゲンボウが騒いでいる
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オオタカ
またカラスがいるのかな?双眼鏡で見ると、そこには茶色い鳥がとまってるのが見えた、慌てて接近する
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カラスに対するのとは威嚇の度合いが違う、どこからかもう一羽のチョウゲンボウも現れ、2羽で攻撃を始めた
騒ぎを聞きつけたのかハシブトガラス2羽もやってきた、三つ巴の争いに発展
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ハシブトガラスはオオタカのすぐ近くまでやってきた、これが逆鱗に触れてしまったようだ
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飛び立つオオタカ
飛び立ち、瞬間的に急旋回で一瞬の背面飛行を見せる、オオタカの卓越した飛行技術の片鱗が垣間見える
タカ好きにはたまらない瞬間、広げた欠損の無い12枚の尾羽の鷹斑の美しさ
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そのまま追撃に移る、逃げるカラス
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背後から別のカラスが迫る、カラスは大抵複数で鷹に嫌がらせをする
この争いに、当初の主役だったチョウゲンボウは何処かに行ってしまった

オオタカとハシブトガラス2羽は絡み合いながら去って行った、静かさを取り戻した小畔川を歩く
この日はこの後、遠かったけど飛翔するノスリと、送電線の鉄塔にとまるハヤブサを観察した

昨日のミサゴと合せて自宅からの徒歩圏で鷹隼5種を2日で観察、いよいよシーズン到来かな
普通の水辺なら、真っ先に出るトビが未記録なのが小畔川らしい所だ


9月23日鐘撞堂山ハイキング

本題に入る前に、小畔川を歩くとほぼ必ず出会うキジ、9月は独り立ちしたばかりの若鳥が目立つ
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キジ、若♂9/22小畔川
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同じく9/24小畔川
♂は成鳥羽への換羽が大分進んでいるけど、その程度は個体によって差がある

さて、9月23日は午前中、寄居の近くの鐘撞堂山へ娘と二人で出かけてきた
標高300mtちょっとの低い山で、秋の渡りの鳥でも見られればというハイキング
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登り口付近にはヤマジノホトトギスが沢山咲いていた
軽いハイキング程度と思ったら、意外にも急登があった、奥武蔵にありがちな杉の造林が無いのがよい山だ
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ヤマガラ、エゴノキの実をロックオン
山頂にはびっくりするほどの数のヤマガラがいた、逆にシジュウカラがほとんどいない
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ヤマガラはエゴノキの実が大好物
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ヤマガラは好きな鳥、きれいだし仕草が可愛らしい、日本では普通種だけど世界的に見れば極東の一部にしかいない
ちょうど蝶のオオムラサキと同じような分布の仕方なのだ
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エナガ
紅葉には大分早いのだけど、すでに秋の気配が漂っている
残念ながら、鳥の種類はサッパリ出なかった、天気も良くなかったし、まあこんなもんか
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エゾビタキ
そんな中、辛うじて秋の渡り鳥らしい種を観察、エゾビタキが遠くの樹上で盛んにフライキャッチをしていた
エゾビタキは関東では秋の限られた時期にしか見られないので、ああ今年も来たかと何だかホッとする

鐘撞堂山は初めて訪れた、自宅から1時間以内で来られるし、落葉広葉樹林の山なので期待できる
今後は季節季節にチェックしてみよう

小さい秋見つけた、小畔川9月17日その3

いろいろ出会いのあった9/17の朝、セッカが田んぼを飛び回っていたので、それを見るためいつもと違う道を帰る
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田んぼの畔の脇にイタチ発見、まだ子供のようだ、手前のハクセキレイ君が邪魔をする
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ニホンイタチ、畔の上に登ってきた
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イタチは小畔川では一番出会う機会の多い野生哺乳動物、二番目はぐっと頻度が下がってタヌキとなる
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農道に出てきた、あまり警戒心がない
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舗装道路を横切る、仕草や行動はペットのフェレットそっくりだ
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用水路の護岸壁に行く手を遮られてしまった、どうするのかな?
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まるで猫のように軽々とよじ登ってしまった、とにかく身が軽い、我が家のデブ猫のガルではこうはいかない
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やがて草むらに帰っていった

ニホンイタチは関西以西では、大陸から侵入したチョウセンイタチに駆逐されつつあって、生息数が減少している
北海道ではニホンイタチが元々いなかった、そこへ本種が侵入して拡散している
つまり北海道から見ればニホンイタチは外来種という事になるから、話がややこしい

そこに、さらなる近縁の外来種であるミンクが、北海道や福島県で野生化し個体数を増やしているのだ
すると心配になるのがペットとして大量に飼育されているフェレット、幸い野生化した個体群は今の所確認されていないようだ
この先ニホンイタチの前途はどうなる事やら

小さい秋見つけた、小畔川9月17日その2

前回、独り立ちしたばかりのキジ♂を紹介したのだけど、その直前のキジファミリーを掲載するのを忘れていた
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キジ、2018年9月2日小畔川
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最近1羽の若いチョウゲンボウが近所に居ついていた、2018年9月2日小畔川
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9/17、そのチョウゲンボウとカラス(種不明、ちゃんと見ていなかった)と、鉄塔のとまり場所をめぐって争いが勃発
この争いは大抵カラスが追っかけまわすパターンが多いけど、今回はチョウゲンボウが優勢
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僕はと言えば、当然チョウゲンボウの方を応援するのは仕方ない
いつもは多勢に無勢、チョウゲンボウは追われてばかりだから…どうしても判官びいきになってしまう
一対一ならチョウゲンボウは強い
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カラスを追い払って戻ってきた
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チョウゲンボウ、9月17日小畔川
この時期は電柱の上でトノサマバッタを食べている事が多いチョウゲンボウ
冬になれば、ホバリングから電光石火の急降下でネズミを捕える颯爽とした姿を見せてくれる事だろう

小さい秋見つけた、小畔川9月17日

秋晴れの朝を向かえた9月17日、満を持して小畔川の土手を歩いてきた、この日は午後用があるので朝9時までの限定だ
前日少し立ち寄った川島町で、ツバメの群中に相当数のショウドウツバメを見た、これは期待がもてる
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小畔川の土手はヒガンバナが見頃となっていた、その数もこの数年で大分増えた
ヒガンバナは以前触れたように史前帰化植物、だから人里近くにある、日本に入ったものは普通実を結ばない
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どこにでもある普通種なので、写真を撮ろうとすると欲が出てしまい、かえって失敗してしまう、もっと素直にいこう
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キジが来た、今年生まれの最近親離れしたばかりの♂だ
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お次はカルガモ、普段ならまずカメラを向けないカルガモも、花と一緒なら話は別だ
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続いてチュウサギ
ここでたっぷりバッタやコオロギを食べて南へ渡るエネルギーを蓄える
そういえばチュウサギって、あまり魚を捕えたところを見た事がないなあ
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セッカ、刈り取り寸前の水田にはセッカが飛び回っていた、セッカはもうすぐひっそり目立たなくなってしまう
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水田脇の水路には護岸の上をイソシギが歩く、近づくイソシギに怯えるスズメ、珍しいシーンだ
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イソシギ
イソシギは近所で一年中見られる鳥だけど、意外に良い条件でその姿を見る事が難しい
個体数も少なくて、Common Sandpiperと言うほどcommonな鳥ではないというのが実感
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クサシギ
暗い水路の中にはクサシギが隠れていた、やっと旅鳥らしい鳥が出た、でもクサシギは冬もいる
クサシギの飛び立つ時に出す声は、哀調を帯びた実に趣深いものだ、出来れば夕方に聞きたいのだけど
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アオサギ
時間の制約があるので、2時間ほどで引き揚げる、帰り道アオサギが飛んできた
アオサギ、最近増えたなあ、減少著しいコサギとは対照的、この変化は何が原因なのだろう

雨の横田基地で鉄の猛禽を見る

三連休初日の9/15は朝から雨、鳥見も出来ないので、折しも開催されている横田基地友好祭に出かけた
このブログで何度も書いているけど、僕は飛行機が好き、でも乗るのが好きなので対象は旅客機だ、軍用機は詳しくない
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基地内に入って滑走路に出ると、早速オスプレイに中を見ようと雨中にもかかわらず長蛇の列、すごい人気だ
オスプレイは日本では危険な飛行機のレッテルを貼られてしまったけど、マスコミ等の反応がヒステリック過ぎるなあ

近年の自然災害の多さを見ると、オスプレイの滑走路無しで迅速に物資や人員を運べるメリットは計り知れない
危険性ばかりが強調されて、利点の方はほとんど報道されていない、戦闘機だと思っている人も多いのではないかな
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巨大輸送機C-5
サメが口を開けたよう、とにかくでかい
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機内では兵隊さんが米軍グッズ(Tシャツなど)を売っている、米ドルでも買い物ができる(ただしレート悪い)
お客は意外や中高年が多くて、ミリオタみたいな若者の姿もちらほら
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基地内にはこんな車もあった、こんなの乗って鳥を探したら気持ちいいだろうなあ
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A-10サンダーボルト
機首部分のごついガトリング砲がとても目立つ
砂漠でこんなのに空から襲われたら、イスラム過激組織もひとたまりもない
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F-16
戦闘機らしい戦闘機の展示は少なかった、F15とF16があったけど、F15は周囲に人が群がって撮影できず

F-16ファイティングファルコン、名前がいいなあ、戦うハヤブサだもの
ストⅡのガイルのステージの背景の機体、と言って分かるのは幼少期に相当ゲームをやった人だ
息子のサマーソルトキックに勝てなかった昔を思い出した
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雨が止まないので早めに切り上げて、国道16号沿いのピザの有名店、ニコラで昼食
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国道16号を走って横田基地に差し掛かると、否応なく飛び込んでくるこのおじさんの笑顔
ああ、あそこかと思う人も多い事だろう、実は今回初めて入店した
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普通においしいピザをいただく、友好祭中というのに混んでいない、雨のせいかなあ
満腹になったところで、八高線の東福生駅までを歩いて帰路についた


秋はゆふぐれ、カラスもねぐらへ帰る

埼玉の酷暑もようやく収まって秋の気配が濃厚になってきた
秋の夕暮れというとカラスの声がどこからともなく聞こえて来る、今回はカラスについて
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鳴くハシボソガラス、2015年6月21日自宅付近
カラスは身近な鳥だけあって、カラスにちなむ話には洋の東西を問わず事欠かない
僕は時代劇が大好き、そのジャンルの一つに股旅物がある、主人公は渡世人、別名は旅がらすだ

今の若い人は旅がらすと聞くと、群馬に行った人にもらう土産の菓子と思うかも知れない
旅がらすって何なのだろう?
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水浴びするハシブトガラス、元祖カラスの行水だ、2013年10月27日自宅近く
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同じ水たまりに2羽のハシブトガラスがやってきた
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ささいな事から喧嘩になった
カラスって一年中身近にいる鳥だ、昔の人は何から旅がらすという言葉を思い浮かべたのだろう
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ミヤマガラスの群、2013年1月23日鴻巣市
ミヤマガラスの群が関東で冬に見られるようになったのは、今世紀になってからだ
以前は北部九州でしか見る事は出来なかった、たしか秋田に小群が現れたのが東日本では最初だった

リアル烏合の衆?
この種は日本では繁殖しないのだから正真正銘の旅がらすだ
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ワタリガラス、2012年8月14日、ウランバートル近郊
名前だけならワタリガラスの方が似ている、でも日本には北海道の一部に少数が越冬に訪れるだけの珍鳥
カラスは不吉な鳥と忌み嫌われる事もあるけど、知能も高く鳥の中では進化が進んでいるグループ
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イエガラス、2016年7月9日ブータン・ティンプー
東南アジアに行くとよく見る鳥で、ハシボソガラスより少し小さい
この個体は上嘴が伸びてしまい、チュウシャクシギのようになってしまった珍しい例

仕事漬けの週末と下村兼史写真展

9月8日、9日の土日は連日仕事で週末は休みなし
フィールドに出る事もままならないので、今回はイベントの紹介

「或る日の干潟」という、戦前の科学映画を見た記憶のある人は相当の年輩の方々だ
1940年制作の日本の野鳥を紹介したパイオニア作品で、この分野不滅の金字塔と言っても過言でない
この映画を作ったのが下村兼史なのだ
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今回の写真展の開催には、僕の鳥の師匠であるS先輩も関わっている
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当時の未発達な撮影機材で、野生の鳥を撮影する事は至難の技だったに違いない
昔の望遠レンズ(超望遠などという物は無かった)は凄まじい収差で、まともな画像を得る事が出来なかった

今、僕がいつも胸ポケットに入れているコンデジは、望遠側600mm相当まで撮れるのだけど
それ未満の解像、それ未満の焦点距離の機材で撮影なのだ、ちょっと信じられない

今は機材が発達して、誰でも野鳥写真が撮れるようになった、色収差などという言葉も知らないカメラマンも多い
昔では想像もつかない瞬間を、画像として切り取る事が誰でもできるわけ
でも、それは動体に合焦させつつ毎秒何コマも撮影可能な機材が撮っているだけで、撮影者の技量など関係ない

僕の少年時代にはまだ存命だった下村兼史、出来る事なら直接話を伺いたかったものだ

土曜日だった9/8、早目に仕事を終え車に向かう、駐車場脇の、生垣に絡んだヤブカラシにカラスアゲハが来ていた
ボロだったけど翅のコバルトブルーが目に染みた
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ふと、サトウハチローの詩を思い出した


小さいあの日にかえりたい 小さいあの日にかrりたい

林の山鳩 田んぼのかえる 鳴き声まねして歩いてた

きこえないのに 口笛吹くと ムラサキアゲハが すぐに来た

だれでもかれでも 友達だった

小さいあの日に かえりたい



秋の夜、外来生物について少し考えた

このブログは今まで外来種=悪という単純なスタンスで書いてきた
最近ふと思うのは、本当にそうなの?という事
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ガビチョウ、2014年5月11日川越市小畔川
そもそも外来種とは何なのか、今までちゃんと考えた事が無かった
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ソウシチョウ、狭山市智光山公園、2012年12月29日
外来種とは、日本に本来生息していなくて、外国から人為的に持ち込まれた生物だと誰もが思っている
その通りなのだけど、ここに大切な要素が抜けている、それがいつ持ち込まれたかという事だ
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ハスのつぼみ、2011年7月3日行田市
ハスは帰化植物とされる、でも日本でのその起源ははっきりしない、古代蓮は縄文時代の種子からの発芽だ
このような人の歴史が記述される前から存在する植物を史前帰化植物と言って、身近な野草のかなりの部分を占めている
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シラコバト、2015年8月11日、川島町
ガビチョウ、ソウシチョウは外来種として目の敵にされる、でもシラコバトだって元々は外来種なのだ
背景の植物は良く知られた畑の雑草スベリヒユ、同じく史前帰化植物だ
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ヒガンバナ、2011年9月25日日高市
小畔川の秋を彩るヒガンバナだって元々は外来種だ、でもアレチウリのように駆除対象にはならない
一緒に写っているナガサキアゲハは最近まで当地には居なかった、これは自然分布が南日本から広がってきたため

人為的に持ち込まれれば外来種、自然分布が広がったものは違うと、でも分布が広がる温暖化を招いたのは誰?
同様にヒメアマツバメは、昔日本にはいなかった、でも外来種扱いされる事はない
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アカボシゴマダラ、2013年5月26日狭山市
中国から持ち込まれたこの蝶も最近近所でよく見る
でも一般的なモンシロチョウだって、実は奈良時代に大陸から侵入した外来種だ
でもモンシロチョウを、外来種だから根絶しようという話は聞いたことが無い
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飛ぶコブハクチョウ、2016年2月7日、茨城県仙波湖
古い時代に帰化して市民権を得たものは外来種扱いをされないなら、その線引きはどこなのか?
外来生物法では明治以降に侵入したものとされているらしい、そんな単純な線引きでよいのかなあ

この問題を考えていたら、アメリカ合衆国の最近の違法移民排斥の問題が思い浮かんだ
アメリカは元々移民の国、ごくわずかの先住民以外は全て移民の子孫たちだ

既存のアメリカ国民の先祖が、全て合法的に入国しているとは考えにくい
ふと、芥川龍之介の蜘蛛の糸を思い浮かべてしまった

ちょっと横道にそれたけど、外来種とは何なのか?実に難しい問題なのだ
小畔川の橋を渡るとよくコイが泳いでいるのが見える、彼らの先祖も実は大陸、でもほとんどの人はそう思ってはいない
プロフィール

凸凹ダック

Author:凸凹ダック
埼玉、川越市を流れる小畔川のほとりに住んでいます
近所の身近な自然や、大好きな旅行、そこで出会った鳥や生き物を紹介したいと思います

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