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ワシやタカのgapeとスカベンジャー性

今回はちょっと専門的な話
タイトルのgapeというのはワシ類やカモメなどの識別ポイントの一つで、嘴の開口部の端の部分の事
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ノスリ、2017年5月20日小畔川

この赤丸部分がgapeだ、日本語で何というのか分からないので英語表記のまま
このgapeが顔の後ろの部分にあるほど口の開口面積が広い事になる

僕は以前からこのgapeの位置が近縁種でもなぜ違うのかを不思議に思っていた
フィールドに出られない雨の日はこういうとりとめのない鳥の小問題を考えるのにはうってつけ

魚食性のタカ類を例に考えてみた
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ミサゴ、2016年2月22日大井川河口
嘴も小さく、gapeも浅い

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コウオクイワシ、2015年7月11日ボルネオ、ビリ村
嘴やや大きくてgapeやや深め

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オオワシ、2016年12月25日帯広
嘴は巨大でgapeは浅い
ただしこの場合は本来羽毛が生えている部分に羽毛が無くて一個の大きな嘴に見えるためで、開口部自体は大きい

生きた魚を捕えて主食とする種は、嘴やその開口面積が小さいのかな
スカベンジャー(腐肉、屍肉食)的な要素の強い種はその逆なのか

考えられる要素は、生きた獲物を捕らえるとその個体が独占的に食べる事が出来るのに対して
死体の場合は他の個体や他種との奪い合いになりやすい、一口で沢山食べられた方が有利となるのでは?

この考えの延長線上にハゲワシ類を置くと、嘴は巨大で大きく開き、さらに顔の羽毛までなくなっていて
ほぼ純粋なスカベンジャーである彼らの生活と矛盾が無い

イヌワシなどのAquila属を見ても、ハゲワシに混じってよく動物の死体に群がっているソウゲンワシ、
この種と近縁種との識別の重要ポイントの一つにgapeの深さがあって、これも生活と一致している

ここまで書いて来てふと例外がある事に気が付いた、賢明なブログ読者の方はすでにお気づきだと思うけど…
じゃあトビはどうなの?ということ
スカベンジャーであるトビは嘴も小さいし、gapeも深くはないじゃないか、という声が聞こえてくる気がする
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トビ、2013年7月15日ウランバートル近郊
これは困った
よく考えると、アメリカのクロコンドルやユーラシア西部からアフリカにいるエジプトハゲワシなども
純粋なスカベンジャーだけど嘴は小さいなあ

いつものパターンで結論「わからない」
でも鳥についてあれこれ考えるのは楽しい
もっと方々に出歩いて野外で行動を観察しよう、答えは常にフィールドにあるのだから




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埼玉、川越市を流れる小畔川のほとりに住んでいます
近所の身近な自然や、大好きな旅行、そこで出会った鳥や生き物を紹介したいと思います

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